| 9月29日のWARUKO |
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| 「mamaはゲテモノがお好き」 |
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「うん? にゃんだ、このへんてこりんな音は……」
WARUKOのお耳は、何やら怪しげな音をキャッチしました。どうやら台所の流しから聞こえて来るようです。
WARUKOが早速流しをのぞいてみると、そこには…… |
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何やらガサゴソ動き回る二つの不気味な物体が! |
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「にゃ、にゃんじゃあ、こりゃあ! あ、足が十本もある!皮もカチカチしてるみたいだし、これはきっと、昆虫のバケモノだ!」
WARUKOは生まれて初めて見る奇妙奇天烈な物体に、びっくら仰天!
そこへmamaがフンフン鼻唄まじりにやって来ました。
「mama、大変だにゃん! 流しにmamaの大嫌いな、虫の巨大バケモノがわいて出たぁ!」
思わず大声で叫んだWARUKOに、mamaは笑って言いました。
「あのね、これは虫じゃなくて、毛蟹ちゃん! めっちゃおいしいmamaの大好物なんでーす!」 |
ほうら、まっかっかに茹で上がった毛蟹ちゃんたら、何てまぁ、美味しそうなんでしょ!
その昔、タラバ蟹漁のとき、タラバ蟹さんと一緒に獲れちゃう毛蟹ちゃんを、漁師さん達ったら、棄てちゃってたって言うじゃないですか! 毛蟹ちゃんはタラバ蟹さんに比べると、ちっちゃくて食べるトコが少ないからと言うのがその理由らしいですが、ああ、何て勿体ないことを!疲労回復にいいグリコーゲン様が、毛蟹ちゃんの脳味噌(ホントは膵臓と肝臓が一緒になったような臓器らしいけど)には、たっぷり入っているというのに! |
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「はぁ……棄てられて来たモンをムシャムシャ食べるにゃんて、mamaは何てお下品にゃんだろ。大体、あんな不気味な生き物の脳味噌を食べるにゃんて、WARUKOには信じられにゃいよ」
WARUKOは晩御飯の時間になっても、床の上でいじけてました。 |
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大好物のさんまが食卓にのぼったときには、こんな風に、WARUKOも思わずテーブルの上にのっちゃうんだけどね。
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翌日。
「うん? にゃんだ、このおいしそうな匂いは!?」
WARUKOのお鼻が、今日は何やらおいしい匂いを嗅ぎつけました。papaが台所で出刃包丁を握ってます。 |
「ねぇねぇ、にゃにしてるんだにゃん!?」
WARUKOは伸び上がってpapaに聞きました。
「ワルちゃん、危ないから邪魔しないで!」
papaに言われて、WARUKOは仕方なく…… |
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邪魔にならないように別の場所に移動して、papaの手元を見てみると、何やらぶっとい物体を、解体しています。 |
「それは一体何だにゃん?」
「これはね、マグロのシッポ! スジスジしてるから、ホントは棄てられちゃうトコなんだけど、焼いて食べるとスジスジがプルプルしておいしいんだよ」 |
「はぁ……papaまで、棄てられちゃうトコがおいしいにゃんて、どうかしてる……」
WARUKOはその日もソファでいじけて、テーブルの上にあがりませんでした。。 |
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何度も言うけど、WARUKOはさんまが大好き。
にゃんで、mamaもpapaも、ヘンなもんばっかり食べるんだろ……。 |
そしてそのまた翌日。
テーブルの上でくつろいでいるWARUKOに、突然mamaが、超へんてこりんなものを差し出しました。
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にゃんだこりゃ……ちょっとWARUKOのお手てに似てるにゃん。 |
| WARUKOはとりあえず、クンクンと匂ってみましたが、特別いい匂いもしないし、ヘンな匂いもしません。 |
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「これは一体にゃんだにゃん?」
WARUKOがmamaに聞くと、mamaはニヤッと笑っていいました。
「これはね、豚足ちゃん。豚さんのあんよだよーん!圧力鍋で煮たら、トロットロでおいしいんだな、これがっ!」 |
「ぶ、豚さんの足ぃ!? そんなもん、たたたた、食べるのぉ!?」
「もっちろーん!」 |
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「うえぇええ……mamaは絶対にゲテモノ食いの野蛮人だぁ!」
WARUKOはmamaのあまりのゲテモノ趣味についていけません。 |
そんなWARUKOを抱っこして、mamaは煮上がった豚足君を見せました。
「ほうら、トロットロになってて、おいしそうでしょ?」 |
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「……確かにいい匂いだけど……でも豚足は豚足だにゃん! 普通の豚肉食べればいいにゃん!」
「あのね、豚足ちゃんには、コラーゲンがたっぷりなの。豚足ちゃん達みたいに、かつて棄てられちゃってたものに、いーっぱいいろんな栄養素が入ってることがわかったんだから! マグロのシッポにもコラーゲンたっぷりだし、マグロの目玉には、頭がよくなるDHA。蟹の甲羅には、肝臓を守るキトサンでしょ、イクラちゃんばっかり人気があって、棄てられちゃってたサケのシラコ君には、老化防止のDNAでしょ……」 |
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「ちょっと待ったぁ!」
やたらめったら栄養素の話をし出したmamaを、WARUKOは世界一かわいい肉球を見せてストップ。
そして冷たく言い放ちました。 |
「mama、そんにゃに栄養素に詳しくなるにゃんて……年取ったねぇ……」
「・ ・ ・ ・ ・」
WARUKOに言われ、暫しmamaは固まってしまいました。
た、確かに……
mamaも若い頃は、栄養のことなんかこれっぽっちも考えなかったし、見た目に気持ち悪いものなんか、大嫌いだったのに。
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小学生の頃、フナの解剖で気持ち悪くなり、中学生の頃、カエルの解剖で、貧血起こしそうになったのに、今じゃ、さんまの内臓、あのウマニガが大好きだし、食用蛙のから揚げ、おいしいって食べられるし、豚足どころか、豚舌だって、豚の胃袋だって、料理できちゃう。
一体何がどうしてこうなったんだぁ!? いつどこで、どんなことがあって、平気になったんだぁ!? さっぱりわからない……。
でも今のmamaに断言できること。それは……
「コラーゲン、命! お肌のために、コラーゲンの入ってるモンなら、何でも来ーいっ!」
WARUKOはmamaの雄叫びを聞いて思いました。 |
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WARUKOの大好きなさんまちゃんが、世界で一番コラーゲンが入ってる食べ物だったらいいのににゃあ。 |
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