| 7月17日のWARUKO |
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| 「破壊王の穴ボコ」 |
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「あっちぃにゃあ……」
夏だと言うのに、毛皮を脱げないWARUKOが、暑さの余り、ボテーッとソファにひっくり返っていると、そこへ…… |
仲良しのねずちゃんがやって来て言いました。
「WARUKO1号の様子がおかしいんだっちゅ。何かあったに違いないっちゅ」
WARUKO1号はWARUKOの分身です。だから実はWARUKOも、WARUKO1号が元気のないことに気づいていました。 |
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「ねぇ、WARUKO1号、一体にゃにがあったの?」
WARUKOはWARUKO1号に聞いてみました。するとWARUKO1号は、信じられない、あり得ない、悪い冗談としか思えない話をしたのです。
何と、あの「破壊王」の異名を持つプロレスラー、橋本真也さんが、急逝したと言うんです! |
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WARUKO1号がショックを受けるのは当たり前……だってWARUKO1号は、橋本選手に直接会ったことがあるんです! (そのときのお話はこちら・2003年、11月9日&24日)
mamaの手のひらにのっかってるWARUKO1号に、橋本選手は優しい目を向けてくれました。その橋本選手が亡くなっただなんて……いなくなっちゃったなんて……。 |
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「うそだ……そんなこと信じられにゃいよ……」
WARUKOも呆然となりました。だってWARUKO自身も、橋本選手が大好きだったから……。
肩の手術をして、リハビリに励んでいた橋本選手。秋にはリングに復帰するって、断言してたのに……ファンの皆はその日を心待ちにしていたのに……。 |
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「そうだ! いいこと考えた!」
WARUKOはどっこらしょと起き上がり、あるものを取りに行きました。それは…… |
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橋本選手の試合が収録されたビデオ! mamaもpapaもプロレスが大好きなので、WARUKO家にはこの他にも沢山のプロレスビデオがあるんです。
WARUKOは橋本選手のお葬式には行けないから、せめてビデオを観ながら、橋本選手のご冥福をお祈りしようと思ったのです。 |
早速スイッチオン。
数あるビデオの中から、WARUKOが選んだのは…… |
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1997年5月3日、大阪ドーム大会。あの柔道王、小川直也選手との、チャンピオンベルトを賭けた試合でした。 |
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その日、橋本選手は敢えてベルトを腰にまかず、肩にかけて入場して来ました。 |
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実はこの試合の一カ月ほど前、橋本選手は小川選手のプロレスデビュー戦の相手を務め、何と、チャンピオンという立場でありながら、負けてしまったのです。小川選手に勝たなければ、真のチャンピオンとは言えない……ベルトを腰にまくことはできない……彼のそんな必死で真剣な思いが、ひしひしと伝わって来る入場シーンでした。 |
| WARUKOは「破壊王」のキャップを被り、リングで闘う橋本選手の姿を見つめました。彼にとって、絶対に負けられない試合。必ず勝って、真のチャンピオンであることを証明しなければならない試合。 |
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そしてこの日、橋本選手は小川選手にTKO勝ち。見事、ベルトを防衛したのです。
九回もベルトを防衛し続けた橋本選手は、本当にベルトの似合う、強くて逞しいチャンピオンでした。記録を残し、記憶に残る、素晴らしい選手でした。 |
WARUKOにはまだ信じられません。あの橋本選手がもういないなんて……。
mamaにも信じられません。あの橋本選手がもう二度とリングに帰って来ないなんて……。 |
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テレビのニュースやワイドショーで、彼の葬儀の様子が伝えられ、mamaの目には涙が溢れました。この涙は、mamaにとって、生まれて初めてのものです。
それは「ファン」としての涙。今までウン十数年、生きて来て、mamaがファンになった人は数知れず。でも皆さん、まだ健在でご活躍です。mamaより年上の方で言うならば、アラン・ドロンもKISSも新御三家も千代の富士も……。
それなのに、mamaより年下の、まだまだこれからだった橋本選手がいなくなった……何とも言えないこの喪失感……寂寥感。勿論、肉親や恩師、友人を失ったときの涙や哀しみと比べることはできないけれど、でも、やっぱり心に穴ボコ空いちゃった感じです……。
生きてると、心にいろんな種類の穴ボコが空くんですね。その穴ボコは、決して元通りに埋まることなんかなくて、何かにつけてシクシク痛む。そして穴ボコは決して減ることはなくて、増える一方なんだけど、それでも人は、痛む穴ボコ抱えて生きてかなきゃならない。こう考えると、生きるのって、やっぱり大変なことです。
だけどね、一杯穴ボコが空くってことは、一杯いい出逢いがあって、一杯人を好きになって来たってことだから、きっと穴ボコのない人生よりも、うんといい人生なんだと思います。
mamaは、橋本選手のファンになって、一杯感動を貰えたこと、ホントによかったと思います。 |
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これは、橋本選手がリングインするときに、必ず締めて来る、長くて真っ白のハチマキです。リングアナウンサーのコールのあと、彼は殆ど、毎回、ハチマキを客席に投げるのですが、これはmamaとpapaが後楽園ホールに観戦に行ったとき、GET!したもの。まさにWARUKO家のお宝です。
橋本選手、本当に沢山の感動と思い出をありがとう。あなたに会いたくなったら、mamaは山ほどあるあなたのビデオを観ます。そしてきっと一生、あなたのファンでい続けると思います。 |
mamaが橋本選手の穴ボコを受け止めて、元気を出そうとしているのを見たpapaは、WARUKOを抱き上げて、そっと耳元で言いました。
「ねえ、WARUKO、アレ、mamaにやってあげなよ」
papaに言われて、WARUKOはmamaのところへ行き、そして…… |
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mamaの大好きなハナハナチュッチュッをしてあげました。
「mama、WARUKOもずっとずっと橋本選手のファンでいるよ。これは約束のハナハナチュッチュ!」
「ありがとう、WARUちゃん!」
mamaはWARUKOがいてくれることに感謝です。だってWARUKOは、いつだって、mamaの心に空いた、ありとあらゆる穴ボコを癒してくれるから。 |
天国の破壊王、橋本選手へ。
破壊王の名の通り、あなたはあなたのファンの心に、本当に大きな穴ボコをあけました。でもだからこそ、あなたはきっと、死にません。なぜなら、ファンは決してあなたを忘れないから。沢山のファンの記憶の中に、生き続けるから。
本当に沢山の、夢と勇気と感動をありがとう。心から、ご冥福をお祈りします。 |
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