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12月25日: 携帯電話

この間、京都へ打ち合わせに行った時、携帯電話を忘れた。
予備のバッテリーを用意し、パソコンに入るメールを携帯に転送する手続きをし、完璧な体制をとったつもりが、肝心の携帯本体を忘れてしまった。
新横浜駅でそれに気付き、思わずタクシーで家まで戻ろうかと思ったくらい、衝撃的だった。それほどのもんかいと思うが、忘れたことに気付いた瞬間は、それほどのもんだったわけです。
まあ、パニックと言ってもいいくらいのパニックだった。
だって、旅に出れば、自宅の電話もないし、東京の友人知人、仕事関係の人たちとの連絡が一切出来なくなるわけだ。
電話番号だって、全部携帯に入ってるわけだし。
その上、京都から公衆電話で自宅の留守電を聞こうと思っても、いまどきテレホンカードも持ってないし、ましてや肝心の公衆電話を探すのだって大変な世の中になってることを知った。
電車やタクシーで移動する時は、i−modeで、ニュースを見るのが癖になってる俺は、タクシーに乗って携帯がないとやることがなくなる。
仕事の電話は携帯に入って来るし、すぐ返事をしないと相手に失礼だし。
とにもかくにも、参った。
でもさすがB型人間、俺はそこでケロッと方針を変えた。
この京都への一泊行き帰りで、自分と携帯との関係を分析してやることに決めた。
携帯電話って、一体、俺にとって何なんだろうかと。
イライラするんだろうか。無くても平気なんだろうか。
ヤツは友達なのか。悪女なのか。
確かに、携帯がないことで、いろいろ困ったこともありましたが、ここで大幅に中略し、結論を先にします。
結局ですね、俺にとって携帯とは、実に重要なパートナーであるわけなのですが、いなきゃいないで平気ってことでした。
それは確かに結論にはなってないんだが、あれば便利って程度のことだと分かったわけです。
それでね、俺は残酷にもこれを人間に置き換えたわけです。
友達、知人、仕事関係の人々、そして俺自身に。
脚本家石原武龍、いれば便利。いなくても平気。
ああ、なんだ、そんなもんかい。
だったらさ、好きにやろうじゃないの。
いなくなったって、たいしたことないんだからさ。
実にいいこと教えてくれたよ、俺の携帯は。
翌日、東京に戻り、携帯に入ってる留守電を調べた。
十件ぐらい入ってるだろうと思って、ペンとメモを用意した。
でもね、入ってたのはたったの二件でした。丸二日でたった二件。
そのうちの一件は、ツーツーでした。
そんなもんなんですよね。
だからさ、そんなに責任感じずに、楽しくやることにしました。
いなきゃいないで、すべてがなんとかなるものなんですよね、世の中ってのは。

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