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今日はこれから京都へ行く。
旅行だったらいいんだが、仕事だ。
仕事で京都へ行ったり来たりするのは、しんどい。
京都駅と撮影所とホテルの三カ所しか行かないから。
あとは小料理屋と飲み屋か。どんな景勝地があろうと、由緒正しい神社仏閣があろうと、殆ど行けない。
そもそもあの新幹線。
今は「のぞみ」で2時間で行けて、以前と比べるとすごく楽だが、それでも疲れる。
大体が、人間の身体はああいう新幹線のスピードには対応してない。
人間の身体は100メートルを10秒で走るのが精一杯なのだ。
それ以上は反則なのである。
慣性の法則があろうと、やっぱり疲れる。
松竹のプロデューサーは、一日一往復半したことがあると、溜息をついていた。ご同情申し上げます。
でも不思議なもんで、あれが麻薬になることがあるのだ。
なんとなくあの新幹線の微妙な疲れをまた体験したくなる。
月に何度かそれがないと、身体がムズムズして来る。
中学生の頃、日教組の先生がこんなことを言ってた。
ある人がトイレに監禁される。
「臭い! 臭い! 出してくれ!」
ある人は大騒ぎして助けを求めたが誰も助けてくれない。
そのうち時間がたつと、だんだんその匂いが臭くなくなる。
慣れて来て、その匂いが普通になる。
更に時間が経過して、ある時、外から新鮮な空気が入って来る。
すると今度はその新鮮な空気を「臭い!臭い!」と言って、そのある人は騒ぎだす……。
学生運動が派手に盛り上がり始めたのは、
それからほんの三年後くらいだったか。
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