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12月10日: パート2

新番組をやる時はかなり気合が入る。
絶対に当てなきゃいけない。それなりの数字を取らないといけない。
俺の場合、何をやらせてもそれなりに視聴率を取りますよというのがセールスポイントだと自分で勝手に思ってる。
引き分けはあるが、負けはない。そのプライドを守りたい。
だから、いろんなことを考える。まず書きたいテーマありき。
次は、視聴者が何をどう楽しんでくれるか、そのためには
どうすれば良いかを考える。
俳優さんを楽しむ番組なら、俳優さんを思いきり立てて書く。
ストーリーで見せる番組の時はストーリーに凝る。
テンポは早い方がいいのか、ゆったりがいいのか。
クールがいいのか、情感たっぷりがいいのか。その他もろもろ。
思いつく限りのありとあらゆるパターンを考えて、全力を尽くす。
結果、それなりの視聴率を取る。
そして「来年またパート2をやりましょう!」と決まる。
テレビドラマの世界でシナリオライターとして生きていくためには、これが最も大事なこと。パート1で必ず当てて、パート2をモノにする。
その段階で、よほどの失敗がない限り、実質上パート3は約束されて
いる。これが幾つかあると、シナリオライターとしての生活は普通の人
よりちょっと裕福になる。ちょっとです。
さてここで、問題が起きる。パート1であらゆるパタンーンを考えて全力を尽くしちゃったもんだから、パート2に残るネタがない。
気力も多少落ちる。いい気になって油断も生ずる。
これはいかんと思って、気合を入れ直す。
パート1より、いいドラマを作らないといけない。
だが、そう思えば思うほど、具体的な作業が先へ進まない。
これもあれもパート1でやった。パート2はもっとレベルを上げないと、視聴者はついて来てくれない。悶々。
結果、なかなか出来ない。締切りが延々と遅れる。
と、ようやくここで今日の日記の本論に至る。
今、私はテレビ朝日の「おみやさん・2」という番組をやっている。
パート1でそれなりの数字を取って、パート2が決まったというパターンだ。そして、1話のシナリオ、案の定、延々書けない。
なんと締切りを3週間も延ばしてしまった。最悪である。
普通ならクビである。でもプロデューサー氏の励ましで、なんとか原稿が上がった。感謝。深謝。
これがつまらないホンだったら、現場はひっくり返る。
もうオンエアに間に合わない。でもそれなりのホンだと、許してくれた。
パート2は本当に難しい。しかしここを乗り切らないと、ライターとして生きていけない。ではどうすればいいのか。
肩の力を抜くことだ。粋がらないことだ。パート1と一緒でいいのだ。
作り手側はレベルアップを望むが、視聴者は同じものを観たいのだ。
それが分かると、ホンが書ける。……はずだ。

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