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4月29日 一芸に秀でた人たち

木梨憲武の個展に行った。彼が初めてお台場で個展を開いたときに観に行って、自然体でいいなあ、才能あるなあ、イタズラ心満載で好感持てるなあと思って、それ以来気になっていたのだが、今回代官山でやるというので、家からも近いし観に行った。

これが4回目の個展だそうである。
1回目と比べると、かなりクロウトっぽくなっていて、精進を感じたが、好きこそものの上手なれなんだなと思った。とにかく楽しんで描いてることがまっすぐに伝わって来る。前回同様、実に親しみを持てる作品群だった。遊び心も忘れてないし、画家専業の人のようなプロっぽい作品もあった。率直な感想として、実に見事だと私は思った。作品集を売っていたら買っていたかもしれない。

彼はそもそもタレントである。元はお笑いタレント。今もお笑いタレントなんだろうが、タレントである。
こういう人たちが絵画や書で素晴らしい才能を発揮することがよくある。
鶴太郎も木村さんちの奧さんの静香さんも絵を書く。緒形拳さんの筆は私は大好きだし、確か松村雄基の書も相当なものだったと記憶している。

なんでだろ〜。
みなさん忙しいのよくそんなこと練習している暇があると思う。
俳優や歌手として一流になることだって、天文学的数字の確率だと思うし、そこを勝ち抜くだけだってすごい才能であり、その陰にある努力だって尋常ではないはずだ。

ところが、彼らは趣味でも才能を発揮して、一流になってしまう。
木梨憲武の個展だって、私は芸能人だから観に行ったんじゃなくて、作品を観たいからタクシー飛ばして、足を運んだわけだ。

ずいぶん前だが、ある飲み屋さんで、36の資格を持つ人に会ったことがある。資格といっても普通じゃない。ソムリエとして世界の最高峰になったこともあり、フランス料理のなんとかコンクールで世界一になったこともあるという。それなのに、36個も資格を持っている。一体、どうすればそんなことが出来るのか。その人に聞いたら「コツがあるんですよ」という。どんな「道」も本質が見えてくると、とても短時間で本域に達することが出来るのだという。いろんな資格に挑戦するうちに、そのコツを掴む方法を身につけたのだという。それにしてもそのうちのひとつで世界一になってるということは、常人とはレベルが違うことは確かだ。

そこで私は思うわけである。
一芸に秀でた者は二芸にも三芸にも秀でるのだろう。
私などは、一芸に秀でるために七転八倒四苦八苦しているわけだが、とりあえずここで頑張って一芸に秀でれば、次はまた別の道でも秀でることが出来るのだろう。

ということは結局、まず一芸に秀でなければならないという結論に達する。一芸に秀でるためには、また努力努力の日々か……。
なんだ、今までと同じじゃないか。

個展を観たあと天気がいいので代官山をぶらぶらと歩いていたら、小物屋に可愛い陶器の龍を売っていたので購入した。
「福福(ぷくぷく)豆ぞう」と言って、八つの小さな陶器がセットになっている。
ふくろう(合格)、いぬ(安産)、うし(安全)、ねずみ(蓄財)、うさぎ(恋愛)、へび(金運)、いのしし(子宝)、龍(出世)、ということらしい。
じゃ、私、龍を買ったので、出世させてもらいます。

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