|
昨年の暮れ、デジカメを買った。
カメラ付き携帯も流行ってる。
これからはもう写真の時代なのか。
確かに映像は生々しく直接的だ。
写真によっては行間の雰囲気だって伝えちゃう。
まさに、百聞は一見にしかず。
私が生業とする文章での情報伝達はどうなっちゃうのか。
「恋人はどんな人?」
「福山に似てて、窪塚みたいにキケンな感じがあって……」
なんて説明する前に、携帯で彼に電話して「写真送って」と言えば、ほんの数十秒後には彼の携帯から彼女の携帯に「彼」の写真が送られて来て「この人」ってことになる。
なるほど、この人か……。
福山にも似てないし、窪塚みたいにキケンな感じもない。
だけど、彼女にとってはそうなんだ。
写真では分からない彼を、彼女だけに見える彼の姿を、彼女の言葉が表現してくれた。
良かった。
ちょっと安心した。
危ぶむなかれ、物書きはまだ写真と戦える。
|